花の本棚

読んだ本の感想や考えたことを書いています

2018-01-01から1年間の記事一覧

山田宗樹 ギフテッド

SF

山田宗樹 「ギフテッド」あらすじを読んで面白そうだったので読んでみました。 主人公の少年は通常の人間にはない未知の臓器を体内に持っていた。その臓器を持つ人たちには何かしらの特殊な能力があると発表されてから人類の進化系として期待されて「ギフテ…

久坂部羊 悪医

久坂部羊 「悪医」久坂部さんの医療系の本はためになるものが多くてチョクチョク読んでいます。主人公は若い外科医とその患者。患者は外科医にガンに対して治療するすべがもうなく余命3か月と告げられる。残りの人生を悔いなく生きるために治療をやめるべき…

佐藤青南 ビジュアル・クリフ

佐藤青南 「ビジュアル・クリフ」行動心理捜査官シリーズの新刊が出ていました。 不当な高額で健康器具を売りつける悪徳販売店の店主が殺害された。金を巻き上げられた被害者が多いため犯人が絞れずにいたが、指名手配中の人物が現場周辺で目撃されていた。…

村上春樹 羊をめぐる冒険

SF

村上春樹 「羊をめぐる冒険」村上春樹もちょいちょい読んでいます。この作品はファンタジー感が少ないと聞いて手に取りました。 北海道に旅立った友人から手紙が届く。手紙には一枚の羊の写真が同封されており、これを人目につくところに掲載して欲しいと頼…

小林泰三 アリス殺し

小林泰三 「アリス殺し」あらすじ読んでみて面白そうだったので読んでみました。 主人公の女性は不思議の国にいるアリスの夢を毎晩見ていた。夢の中でハンプティダンプティが墜落死したのち、現実でも同じ大学の学生が墜落死していた。同じ大学の学生による…

柚月裕子 孤狼の血

柚月裕子 「孤狼の血」今回は刑事小説です。この前映画見に行ったらこの作品の予告編を流れていました。 新人刑事が赴任してきた署には凄腕と噂される暴力団担当の刑事がいた。その実態はヤクザとの癒着や脅しを用いた違法捜査の数々であった。その最中にあ…

菅原和也 あなたは嘘を見抜けない

菅原和也 「あなたは嘘を見抜けない」GW二冊目。タイトルが気になって買ってみました。 主人公の男性の恋人が廃墟探索ツアーで訪れた孤島で事故死した。彼女の死を期に喪失していた彼は偶然一緒に探索ツアーに参加している女性を目撃する。それを期に彼女は…

市川憂人 ブルーローズは眠らない

市川憂人 「ブルーローズは眠らない」GWに入ったので読書がはかどります。前作「ジェリーフィッシュは凍らない」を読んで気にいっていた作家さんです。 「青いバラを誕生させた」と二人の人物が同時に発表した。その青いバラには何か裏があるとだけ伝えられ…

米澤穂信 王とサーカス

米澤穂信 「王とサーカス」2015年No1ミステリ!という売り文句に惹かれて買ってみました。 主人公は女性雑誌記者。ネパールで海外旅行特集の取材をしていたところ、国王とその一族が殺害される騒動が起きる。記者として事件の取材をはじめ、事件の時の国王の…

久坂部羊  糾弾~まず石を投げよ~

久坂部羊 「糾弾~まず石を投げよ~」私が最初に読んだ久坂部さんの作品です。「医療ミス」がテーマになっています。ある外科医が自ら医療ミスを認め、遺族に謝罪と賠償金支払いを申し出る。その行為は「究極の誠意」として世間を騒がせ、主人公の医療ライタ…

東野圭吾 夢幻花

東野圭吾 「夢幻花」読んだのはこの本が出たばかりのとき。何年か前に単行本化していたはずです。この作品の雰囲気好きなんですよね。一人暮らしの老人が殺害される事件が起きる。その老人は花を育てるのが好きで、それらをブログに上げるために孫が訪れた際…

小林由香 罪人が祈るとき

小林由香 「罪人が祈るとき」小林さんの「ジャッジメント」を読んでから、新しいのが出ないかと気にしていました。 その町では11月6日に自殺者が出る呪いがあると噂されていた。主人公の少年は酷いいじめを苦に相手を殺して自分も自殺する決意をしていた。あ…

下村敦史 告白の余白

下村敦史 「告白の余白」気にいっている作家さんで面白そうな作品があったので読んでみました。 主人公の実家に双子の兄が久しぶりに帰ってきた。農地の半分を生前贈与してほしいと懇願され、手続きを済ませた翌日に兄は自殺してしまった。遺書が残されてお…

山田宗樹 代体

SF

山田宗樹 「代体」前に同じ作者の「百年法」が私の中で大ヒットだったので買ってみました。舞台は近未来。人間の体から意識を取り出して人工的に作成した身体に転送する技術「代体」が普及した世界。問題はありつつもビジネスとして成立するほどになっていた…

中山七里 切り裂きジャックの告白

中山七里 「切り裂きジャックの告白」犬養シリーズの最初の巻です。後ろを先に読んでしまったので改めて最初から読もうと思い立ちました。開腹されて臓器をすべて抜き取られている女性の遺体が発見される。臓器を抜き取る手際から医療関係者が犯人と目されて…

秋吉理香子 婚活中毒

秋吉理香子 「婚活中毒」ほかのブロガーさんが紹介していました。 結婚相談所、理系女子の婚活など最近の婚活事情をテーマに書かれた短編集です。どれも登場人物の心情が必死でリアルな感じがありました。「運命の出会いは命がけ」と帯に書いてありましたが…

中山七里 ハーメルンの誘拐魔

中山七里 「ハーメルンの誘拐魔」前に読んだ「ドクター・デスの遺産」と同じシリーズもの。これを読んでシリーズものだと初めて知りました。 あるとき記憶障害を持つ少女が行方不明となる。現場には「ハーメルンの笛吹き男」の絵葉書が残されていた。その直…

奥田英郎 沈黙の町で

奥田英郎 「沈黙の町で」本好きのコミュニティで見つけた本です。ある中学校で学生が転落死しているのが発見された。事故か自殺か調査しているとその学生が集団いじめを受けていたことが発覚し、加害者と目される学生が逮捕される。学生はなぜ死亡したのかを…

薬丸岳 刑事の怒り

薬丸岳 「刑事の怒り」夏目シリーズの最新刊が出ました。 夏目刑事が署を異動するところから話が始まる短編集です。夏目の娘に関する話が結構出てくるので、前作を読んでないと分からない部分があります。今回は各話が最近話題になっている社会問題をテーマ…

ル=グウィン ゲド戦記1 影との戦い

SF

ル=グウィン 「ゲド戦記1 影との戦い」たまにはファンタジーもいいかと思って。最近テレビで映画を放送してたので読んでみました。少年ゲドは故郷で起きた事件から自身に不思議な力が備わっていること知る。それは魔法の素質であることが分かったため、本当…

中山七里 嗤う淑女

中山七里 「嗤う淑女」タイトルが気になって買ってみました。 いじめを受けていた女子中学生がいた。日々の生活に絶望していたところに、骨髄移植が必要な病であると告げられるが、ドナーとなった従妹に命を救われる。それを期に従妹に憧れ始めるが、いじめ…

東野圭吾 祈りの幕が降りる時

東野圭吾 「祈りの幕が降りる時」先月からこの作品の映画が始まりましたね。買った当時は中を見ないで手に取って加賀シリーズの新作と気づいたんですよ。今回は加賀の母親に関する事件です。演出家の女性のもとに幼馴染が訪ねて来るが、その数日後で遺体で発…

湊かなえ 豆の上で眠る

湊かなえ 「豆の上で眠る」本屋で平積みされていて気になっていた作品。 主人公には姉がおり、小学生のときに行方不明となる。あらゆる手段を使っても見つからなかったが、あるとき神社で発見されて保護される。しかし主人公は戻ってきた姉が偽物なのではと…

深木章子 猫には推理がよく似合う

深木章子 「猫には推理がよく似合う」「敗者の告白」がよかったので別の本を買ってみました。 主人公は法律事務所で働く女性。その事務所内ではスコティッシュフォールドのスコティが飼われており、主人公とだけは会話をすることが出来た。ある日スコティが…

辻村深月 凍りのクジラ

辻村深月 「凍りのクジラ」冬休み4冊目。休み中にこれほど読書したのは初めてかもしれない。 主人公は写真家であった父親の影響で藤子・F・不二夫が好きな女子高生。その父は失踪していまい、母親も入院生活をしている。彼女はその性格からどこにでも溶け込…

降田天 彼女はもどらない

降田天 「彼女はもどらない」冬休み三冊目。タイトルが気になって買ったシリーズのもう一冊。 雑誌編集者の女性が娘のためにアニメキャラなどのコスプレ衣装を自作している男性を取り上げる企画を担当することになる。彼女は彼がしていることはただの自己満…

深木章子 敗者の告白

あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします。 深木章子 「敗者の告白」新年一冊目は初めて読む作家さんからスタート。タイトルがかっこよくて買いました。女性とその息子が山荘のベランダから転落死した。容疑者として夫が提訴され無罪を…