花の本棚

読んだ本の感想や考えたことを書いています

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

櫛木理宇 ぬるくゆるやかに流れる黒い川

櫛木理宇 「ぬるくゆるやかに流れる黒い川」櫛木さんの作品で面白そうなものがあったので読んでみました。 二つの家族を殺害した男性が拘置所で自殺した。彼は動機を明確に話していなかったが、SNSのアカウントなどから女性に対して強い憎悪を持っていたこと…

矢樹純 残星を抱く

矢樹純 「残星を抱く」矢樹さんの新刊が出ていたので買ってみました。 主人公の女性は複数人で男性を暴行している現場を目撃して自宅まで逃げ帰ってきた。刑事である夫に相談しようか躊躇っていると、ポストに先の件を示唆する脅迫状が届いていた。その後二…

村崎友 風琴密室

村崎友 「風琴密室」あらすじを読んで気になったので読んでみました。 とある片田舎に住む高校生が廃校になった母校の掃除をしていた。そこに二人の女子高校生が訪ねてきたのだが、その一人はかつて小学校で主人公と同級生だった子であった。しかし彼女が引…

未須本有生 天空の密室

未須本有生「天空の密室」少し前に開発中の空飛ぶ車をテレビで見て、かっこいいなーと思っていた時に見かけた作品。 高層ビルの屋上階段にてバラバラにされた遺体が発見された。現場の高層ビルの状況から考えるとビル内から屋上へ向かうことは出来ず、犯人は…

水生大海 最後のページをめくるまで

水生大海 「最後のページをめくるまで」タイトルが気になって買ってみました。 こちらはミステリー短編集となっています。タイトルの通りどの章も結末に重点を置いていて予期せぬ真相や展開が待っているというものです。結末も種類が色々とあって順当に驚か…

白井智之 死体の汁を啜れ

白井智之 「死体の汁を啜れ」白井さんの作品で面白そうなものを見つけたので読んでみました。 どの事件も遺体に猟奇的な特徴がありしがない推理作家が真相を探るという短編集になっています。猟奇殺人のはずなのですが作品の雰囲気が全体的にコミカルに出来…