花の本棚

読んだ本の感想や考えたことを書いています

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

千早茜 人形たちの白昼夢

千早茜 「人形たちの白昼夢」以前読んだ「透明な夜の香り」が面白かったので新刊を買ってみました。 SF風の短編集になります。自動人形や山の神々など現実離れした世界観を綺麗に描いています。ただ綺麗に描いているだけではなく、それぞれのストーリーには…

中町信 偶然の殺意

中町信 「偶然の殺意」今回は貰い物の作品。帯によると著者の隠れた名作とのこと。 すし職人の男性が常連客の一人から莫大な財産を残された話を聞かされる。相続対象となった人の中には別の常連客もいて、不遇な境遇を同情される人もいた。しばらくして相続…

白井智之 お前の彼女は二階で茹で死に

白井智之 「お前の彼女は二階で茹で死に」以前読んだ「そして誰も死ななかった」が面白かったので別の作品を読んでみました。 主人公の警察官は住宅地で乳児が家の中で殺害される事件を捜査していた。彼は自宅に監禁している少女に事件の犯人を推理させて解…

奥田英朗 「罪の轍」

奥田英朗 「罪の轍」コミュニティで評判になっていたので読んでみました。 舞台は昭和38年。北海道での漁師生活が嫌になった男性が盗みを働きながら憧れの東京へやってきた。一方で強盗殺人事件の捜査をしていた刑事は北国訛りの男性が事件に関わっていそう…