花の本棚

読んだ本の感想や考えたことを書いています

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

櫛木理宇 死んでもいい

櫛木理宇 「死んでもいい」櫛木さんの一番新しい作品を読んでみました。 ミステリーの短編集となります。歪な関係の男子生徒二人、ママ友、閉鎖的な田舎、ネグレクトなど、読んでみると各章が最近の社会的な問題をテーマにしているように私には見えました。…

宇佐美まこと 夜の声を聴く

宇佐美まこと 「夜の声を聴く」連休中にもう一冊読み終えることが出来ました。宇佐美さんの最新作を買ってみました。 主人公の少年は公園で目の前にいた女性が自分の手首を切るところを目の当たりにする。それまで引きこもりだった少年は彼女に惹かれて同じ…

まさきとしか あの日、君は何をした

まさきとしか 「あの日、君は何をした」まさきさんの作品で一番新しいものになります。 ある母親は息子を事故で失くしてしまう。夜中に出かけたときに殺人事件の犯人と間違われたことが原因であったが、息子が非行少年のように世間で取り扱われているのが納…

染井為人 震える天秤

染井為人 「震える天秤」染井さんの作品で割と新しめのものを読んでみました。 コンビニに高齢者がトラックで突っ込み店長が死亡する事故が起きた。主人公の記者は高齢者ドライバーに関する記事を書くために取材を進めると、加害者は認知症ではなく故意に事…

真梨幸子 私が失敗した理由は

真梨幸子 「私が失敗した理由は」知り合いから面白いと教えてもらった作品。 主人公の女性は自分の人生がかつての輝きを無くしていることに不満を持っていた。パート先の同僚から殺人事件の容疑で逮捕された人の話を聞き、他人の失敗に対して「ときめき」を…