花の本棚

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浅ノ宮遼 臨床探偵と消えた脳病変

浅ノ宮遼 「臨床探偵と消えた脳病変」
以前浅ノ宮さんの「情無連盟の殺人」を読んで面白かったので別の作品を読んでみました。
 


臨床探偵と呼ばれる診断の天才である医師が患者たちに起きている謎の症状について真相を探るという医療系のミステリー短編集になります。
主人公のいる病院に患者が来るが、症状の原因が分からなくて推理するというのがすべての章で共通の流れです。一つ一つが短いので手軽に楽しめるのが魅力であり、それぞれが軽いながらも伏線の張り方やつなげ方が非常に上手いのも見所です。推理するには医療知識が必要な章が大半なので自力推理する必要ないと思うので物語を楽しむように読むのが良いでしょう。
また医療的な解説の部分も分かりやすく書かれているので、この原因からそんな症状が出るのだなというためになる話としても面白いと思います。
 
手軽に読めてしっかり面白いので、気になる方はチェックしてみてください。