花の本棚

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秋吉理香子 無人島ロワイヤル

秋吉理香子 「無人島ロワイヤル」
秋吉さんの作品で面白そうなものがあったので読んでみました。

 



 
あるバーに集まったメンバーでマスターが所持する無人島に行くこととなった。それぞれが考えた「無人島に3つ持っていくとしたら?」と考えて選んだアイテムをもって上陸して無人島を楽しむこととなった。しかし翌朝マスターと船が消えており、一人が持ち込んだカメラに「一人だけ生き残ったのを確認出来たら船を向かわせる」と残してバトルロワイヤルをするように仕向けてきた。
最初は全員で生き残るように協力しあっていたが、生き残りに賞金が出ることと一人が殺害されたことでお互いに殺し合う展開になってしまう、というお話。
 
サスペンス系の作品となっています。
各人物が生き残るために何を考え、どういった行動を取るかという心理面の描写が面白いのが本作の見所になります。遭遇したらとりあえず戦いが始まるというものではなく、各自の思惑がありつつどうしたら生き残れるかを考えている点は読んでいて楽しめました。
誰が殺害したのか?といったミステリー要素はないので、深く考えずに映画を見ているような感じで物語を楽しむのが良いでしょう。
なお主人公格のキャラが言うに「無人島に3つ持って行くとしたら何?」は案外盛り上がり、人となりと思慮深さが測れる話題なのでおススメなのだそうです。
 
秋吉さんの中でも軽めな作品だと思うので、気になる方は気軽に手に取ってみてください。