花の本棚

読んだ本の感想や考えたことを書いています

帚木蓬生 安楽病棟

帚木蓬生 「安楽病棟」
あらすじが気になって買ってみました。医療ミステリーになるんですかね。

 



様々な経緯で病棟に入ってくる老人たちが暮らす病棟が舞台。どの患者も認知症の症状を持っているが、次々と不可解な急死が起きる。認知症患者とどう向き合うべきなのか?を考えていくというお話。
 
これは読まない方が良い作品です。本書を買うくらいなら別の作品を手に取った方が良いです。
まず要らない情報を書きすぎています。本書は600ページほどの内容なのですが、メインの内容に不必要な情報があまりに多いです。前半部分に患者が入棟する背景書いているのですが、ほぼ読む必要のない内容であり200ページ以上あります。伊坂幸太郎のように内容を冗長に書いているのも嫌いなのですが、不要な情報を書いてページを増やしているという点でより一層嫌いです。
 
ミステリーの点で見ると良し悪し以前にミステリー部分はほぼ無いです。最後の方に申し訳程度に書いてあるだけです。この内容で「傑作ミステリー」と銘打ってるのはさすがに悪意を感じます。
 
ミステリー、社会問題、医療、どれを読みたいにしてもこれを選ぶ必要性がない作品でした。