阿津川辰海 入れ子細工の夜
短編集ですが阿津川さんの新刊が出ていたので買ってみました。
4つの話からなるミステリー短編集です。
短編でありながらも一つ一つの謎はかなり上手く作られています。短編なので真相を見てから前を読み返すのも簡単なので謎解き感覚で読めるのが良いと思います。
4つの中で面白かったのは入試問題に大学オリジナルのミステリー小説での犯人当てを採用するというお話。これは謎解きというよりはもしそういったことをやったらどうなるか?を描いているのでまた違った面白さがありました。個性的な人を採用するために入社面接で奇抜な質問するのが一時期流行ったのと似ているなと思いました。学生の人生がかかっている入試だとふざけていると非難されますが、入社試験なら話題作りとしては良いかもしれません。意識高めなベンチャー企業とかこういうの好みそう。
手軽でありながら謎解きが本格的なので気になる方は気軽に読んでみてください。