櫻田智也 「六色の蛹」
あらすじを読んで面白そうだったので買ってみました。
昆虫好きな主人公の青年が訪れる先で謎を解く短編集です。シリーズものの最新刊とのことです。
全体が綺麗にまとまっていて良い作品でした。各章の内容と真相はどれも優しく穏やかな物になっているので、気軽に読み進めることができます。短編集ですが前半の章と後半の章につながりがあるものあり、そのつなげ方や後の章で判明する真相の内容も上手いなという印象です。
上のように書きましたが見所はどこか?と考えると印象が薄くて思いつきませんでした。どの章も穏やかで優しい内容と言うこともできますが、インパクトという点では本作はイマイチと言えるでしょう。また本作では主人公が昆虫好きという要素に対して特に関連がないのも気になりました。もしかしたら意味では前作を読むと昆虫好きな点が活かされていたのかもしれませんね。
気軽に読める点は良いと思うので気になる方はチェックしてみてください。