花の本棚

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貫井徳郎 崩れる-結婚にまつわる八つの風景-

貫井徳郎 「崩れる 結婚にまつわる八つの風景」




結婚にまつまるテーマで書かれた短編集です。結婚生活だけでなく、結婚したくない人の視点や婚活ビジネスの視点など結婚にとりまく現代の問題について書かれています。

「狂気と企みに満ちた」と銘打ってるだけあって、内容はリアリティあります。化け物とか扱うホラーよりも現実にあり得そうな人間の狂行の方がよほど怖いかもしれない。

結婚がテーマなので異性関係の話が色々出てきます。いつも私が思うのは異性関係の扱いは慎重になった方がいいということ。「星の数ほどいるんだから」という考えの人もいれば「私にはこの人以外ありえない」と考えてしまう人もいるんですから、両者が衝突すれば大きなトラブルになり得るのは目に見えてます。そういう警笛もこの本では鳴らしていました。結婚はやめておけ、という内容の本ではないのでご心配なく。

ダークな内容ではありますが、1つ1つが短い割に内容が濃いので軽くて面白い本です、
暗めな内容でも大丈夫という人はぜひ。