花の本棚

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麻見和史 水晶の鼓動

麻見和史 「水晶の鼓動」
シリーズものの3作目。Wowowでドラマ化してたのは本書の内容とのこと。

読んでるときは気づかなかったけど表紙が素敵。



玄関先で倒れている遺体が発見される。被害者宅に入ると中は部屋中がスプレーで赤く塗りつぶされていた。
部屋が赤くされている理由を解くために調査していると都内で同時爆破事件が発生する。
爆破事件に気を取られているうちに、同じように部屋を赤く塗られた殺人事件が再度発生する。
殺人事件の真相と爆破事件の関連を追うというお話。

今回は推理重視になっています。前作のように物証が謎解きになっている、というわけではないので出てくる謎の理由を追求していくと真相にたどり着くようになっています。なので今回は図がなくても大丈夫でした。
なお推理の難易度は結構高いです。私も推理してみましたが赤く塗られている理由までは分かりましたが犯人は外しました。完璧に推理しきるにはちょっとした知見が必要なので厳しいかもしれない。

本作のテーマとして主人公が女性でありながら刑事をしているのはどうなのか?というところにも焦点が当たっています。男性と対等な立場として仕事したい、という姿勢や心意気はカッコいい。刑事という特殊な仕事だからそう見えるというわけではきっとないはず。なので働いている女性が読むといろいろと共感できるところがあると思います。

このシリーズも三つ目ですが今のところ全部面白い。がんばって制覇してみようかな。