花の本棚

読んだ本の感想や考えたことを書いています

樋口昭雄 天空の犬

樋口昭雄 「天空の犬」
本好きのコミュニティで紹介されていた本を買ってみました。
シリーズものの一番最初です。



主人公は救助犬メイと共に救助活動をする女性。彼女は意識を色で視認できるという能力を持っていたが、東日本大震災の被災地に派遣された際におびただしいほどのネガティブな意識が見えてしまったために心に傷を負ってしまう。何とか克服したいという思いでメイと共に南アルプスの救助隊に入ることとなる。大災害での傷を抱えたつつも過酷な救助活動をメイと共に遂行する、というお話です。

犬と人間のドラマが見所。悩んでいたり苦境に立たされた際に犬がすっと寄り添う姿は感動モノでした。
犬ってここまで献身的になってくれるんだなと。犬飼いたくなりました。
また犬に関する知識も色々と書かれているのでためになります。

犬と人間のドラマも素晴らしいですが、それと同じくらいの見どころがメイの可愛さ。
救助犬なので頼もしい場面もたくさんあるのですが、ちょいちょい挟んでくるメイの描写がとにかく可愛い。
犬飼いたくなりました。

本書によると犬は人間の意識を色を嗅覚や聴覚で感知しているとのこと。
犬は飼い主の心情を読み取るとよく言われていますが、犬は視覚はそれほどよくないので顔見て判断しているわけではないそうです。
そして犬には共感性というものがあり、親しい人間と同じような心情になる本能があるそうです。
だから飼い主と犬は性格がよく似る、という流れなんですね。

これは動物好きならきっと楽しめます。犬が好きなら更に癒されつつ楽しめます。
もし読むことになったら登場する犬がどんな見た目をしているか画像などで見てから読むと良いです。
仕草がイメージがしやすくなって癒し度が上がるのでおススメです。