花の本棚

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和泉順 愛と慟哭の果て

和泉順 「愛と慟哭の果て」
私が利用しているオンライン書店のAIが薦めてくる書籍を時々買ってみよう、ということでこちらを買ってみました。
以前買った作家さんの過去作とかではない作家さんを薦めてくることがあるので面白いですね。
 


銀河の果てには魂の刑務所があった。悪行をした邪悪な魂は浄化を経て人間の肉体に戻るのだが、それをせずに脱走した魂がいた。
その魂は他者を殺害することで力を得て超能力を使用するため、瀕死の人間に憑依して殺人事件を起こし、頃合いを見て別の人間に憑依することを繰り返していた。だが1人殺害するのにもなかなかの苦労であったため、宗教法人を作って信者を育成し、テロを起こして殺害人数を稼ごうとする。
その頃、脱走した魂を追跡するために別の魂が瀕死の警察官に憑依していた。追手が来たことを悟られてはいけないため、極力人間のフリをしながら脱走した魂を探すというお話。
 
SFエンタメ系の作品となります。
本作の見所はSF設定の使い方が上手い点にあります。追われる側も追う側も超能力を使うと居場所がバレるため、能力をなるべく使わずに色々な場面をやり過ごさなくてはいけない、という設定によって様々な心理戦が繰り広げられていて面白い。超能力を少し使いつつも身元は隠したいとしたら宗教団体の教祖になるのが無難、という考え方は一理あるなと思わず納得してしまいました。
また同じ人間に長く憑依していると当人の記憶や感性に染まっていくという設定もあり、酒に酔った勢いで超能力をひけらかして自慢してしまうなど人間味のある描写もあるので現実感もある内容となっています。
 
SF系が好きな方なら楽しめる内容ですので、気になる方はチェックしてみてください。