丸山正樹 「夫よ、死んでくれないか」
タイトルとあらすじが面白そうだったので買ってみました。

主人公の女性は同級生3人といきつけの店に集まり、各々夫への愚痴を互いに言い合っていた。そして最後に「夫、早く死んでくれないかな」で締めて笑い合うことでストレスを発散していた。
ある日、そのうちの一人が夫と諍いを起こし、夫を突き飛ばして意識不明にしてしまう。そのまま殺した方が良いとして3人で殺害を試みるもすんでのところで意識を取り戻してしまう。しかし彼は記憶を無くしており、これまでのモラハラが嘘のように無くなったことで「死んで欲しい」とずっと思っていた気持ちに疑問を持ち始める。
一方で仲が完全に冷めていた主人公の夫が急に行方不明になってしまう。前の晩に酔った勢いで言った何かが原因と見られるが、そのまま見つからなければ死亡扱いになることを思うと探す気になれなかった、というお話。
夫婦をテーマにしたエンタメ系の作品になります。出版社のあらすじにはミステリと書かれていたのですが、読んだ印象ではエンタメ系の内容でした。
本作の見所はメインキャラたちの心理描写が面白い点です。死んで欲しい言うほどになってしまうまでに何がありどう考えていたのか、死んで欲しいとずっと言ってきて本当に死ぬ場面が来たら何を考えるか、は読んでいて面白かったです。実際にこうなるかのリアルさは…私には判別できませんでした。夫に死んで欲しいと思っている女性の方が読んだら共感することが多い、のかもしれません。
一方で男性たちから見ると辛辣な内容が多く出てくることになるでしょう。登場する女性たちの考えに対して言いたいこと、納得できないことが多く出てくるかもしれませんが、身に覚えがあるもの以外はフィクションとして笑いながら読みましょう。
出版社のあらすじの通りミステリ部分もちょっとはあります。それらはミステリというよりは女性の強かさや怖さを際立たせるためのシーンだったので、やはりエンタメ系と見るのが良さそうです。
スカッと系とドロドロ系、どちらに感じるかは人に寄りそうな作品でした。気になる方はチェックしてみてください。
- 価格: 770 円
- 楽天で詳細を見る