花の本棚

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阿津川辰海 斜線堂有紀 あなたへの挑戦状

阿津川辰海 斜線堂有紀 「あなたへの挑戦状」
気になっていたけど去年結局読まなかった作品二つ目を読んでみました。グループにもこの作品の投稿がいくつかありました。

 



 
両著者が書いたミステリー作品が収録されていたものとなります。
阿津川さんが書いているのが建物の中で繰り広げられる密室系のミステリーで、斜線堂さんが書いているのが妹との才能の差に苦悩する兄が秘密を抱えているという心理描写を描いたミステリーとなります。どちらも130ページほどでありながらミステリーとして深い内容となっています。伏線の張り方やつなげ方は同著者たちの長編にも引けを取らない印象でした。
最後まで読むと本作全体に隠された真相が明らかになるという仕掛けになっています。この真相は推理する必要はないと思うので最後の楽しみとして取っておくのが良いかと思います。
 
著者二人の作品を読んだことがあればきっと楽しめるでしょう。気になる方は読んでみてください。