花の本棚

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野村克也 超二流 天才に勝つ一芸の究め方

野村克也超二流 天才に勝つ一芸の究め方」
今回はもらいもので、珍しく自己啓発系の本です。
 

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野村元監督の経験の中で人を育てることについてを語った本となります。スターになるほど才能を持っていない人をいかにして「超二流」に育て上げるかについて野村元監督の心がけていたことが書かれています。
大項目は
超二流とは
・他人の評価と素直な心
超二流への条件
超二流とは才能を生かせる人
・才能を最大化する人間力
という感じです。
なんでこの本を読む気になったかというと私が才能を一切持っていない人間だからです。私みたいなのでも出来ることが書いていないかなと期待していました。読んでみるといい心がけが沢山書かれていました。自分でもこういうことすれば一流になれずとも何かしら役立てる人にはなるかも、というモチベーションが出てきます。またメンバーだけでなく上司(本書内では監督やコーチ)として人を育てるときにどうしていたかも書いてあります。まだ人を育てる側にまでは回れていませんが、いつか機会が来たら本書のことを思い出せたらなと思います。
この本では当然ながらすべて章で野球についての話が出てきます。ですが人を育てることが組織の運営者の役割なのはどこでも同じ、と念頭に置いて読めば野球を全然知らない私であってもちゃんと読めました。またこの本はあくまでスターでない人を対象としているため、天才肌の人が読んでもあまり参考にならないかもしれません。
 
本書に書かれていたことで一番共感したのは「自分の長所で勝負するために、短所を最低限直す」ということ。
「最低限」という一言が大きいと思います。最近の傾向として得意なことや好きなことを伸ばそう、というのがトレンドだと思っています。それも正しいのですが、最低限のコミュニケーションが取れなかったりモラルがなかったりするとどうにもならない。優秀なパートナーやサポーターに全部任せることが出来たら楽なんですが、「自立」もトレンドの一つなので自分でできないとそこを突かれてストレス溜まったりするでしょうね。

人の成長について私が自信を持って言えることは諦めずに取り組めば誰でも成長できる、ということです。綺麗事とかではなく私自身が実際に経験しているので間違いありません。
今いる会社に入って1~2年目での先輩から私への評価は「邪魔だから一緒に仕事したくない」という社会人どころか人間として生きているのを許されないレベルのものでした。当時はかなり落ち込んだものですが、何とかして一人前になろうと勉強したり上司に相談したりし続けて、ここ数年でようやく一人で仕事したり活動のリーダーをさせてもらえたりするようになりました。
私ですらこうなるのですから他の人ならもっと上に行けると思います。ただ余裕がなくて成長するまで待てない環境というのもかなり多いと思うので、成長するまで待ってもらえた今の環境には感謝しています。
 
久しぶりに自己啓発本読みましたが、これは自分に合ってるいい本でした。