花の本棚

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藤崎翔 神様の裏の顔

藤崎翔 「神様の裏の顔」

あらすじを読んで気になったので買ってみました。
 

 

ある教師の葬式が舞台。その教師は生徒思いな人柄や振る舞いから知人間では神様のように崇められていた。
かつて世話になった参列者の何人かがその当時を思い返すと、彼に疑惑が浮かび始める。参列者たちは証言と当時の状況をつなぎ合わせると彼は連続殺人犯だったのではないかと疑い始める。彼は本当に犯罪者だったのか、その真相を探るというお話。

 

ジャンルはミステリーでミステリ大賞にもなってるんですが、これは推理しながら読まない方が良い作品です。
というのも疑惑をかけれられた教師に関する情報がすべて回想と証言だけなので物的証拠が少なく、真相を推理して導くのはほぼ不可能だからです。ラストの展開は予想外ではありますが物的証拠がないからどうとでもひっくり返せてイマイチ面白みがない。

 

心理描写についても回想がメインなので多く書かれてはいましたが、これといって面白い感じではなかった。教師に対して疑惑が浮かんだときの参列者の掌返しっぷりはギャグなんじゃないかってレベルでしたが。

 

というわけでイマイチな作品に当たってしまいました。評価はそれほど悪くなかったのですが・・・。
こういうこともあります。